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ESSAY

土用の丑の日、大衆酒場で楽しむ贅沢。ほろほろ鳥と鰻を喰らう【吉田マッスグの酒場のスペシャリテ】

うなぎと鳥料理 川栄【東京都・赤羽】 

今年も鰻の季節がやってくる。本来、鰻の旬といえば、秋から冬にかけてだが、古来から日本では「土用の丑の日」(今年は7月23日と8月4日)に鰻を食べる習慣がある。 

そもそもこの土用の丑の日に鰻を食べるようになったのは江戸時代。旬でない夏に鰻がまったく売れないと嘆く鰻屋からの相談を受けた平賀源内が、「本日土用丑の日」というキャッチコピーを生み出し、それが繁盛を呼び、この習慣が根付いていったといわれているが、この件に関しては諸説ある。 

しかし、日本人にとって夏のグルメのひとつと言えばやはり鰻。それは酒飲みにとっても変わらない。 

赤羽にある『うなぎと鳥料理 川栄』は、鰻とほろほろ鳥の2大名物を掲げる酒場だ。 

軒下の焼き台では文字通り鰻と焼き鳥が焼かれ、出来たてが店頭に旨そうに並んでいる。その焼き台の脇を、奥へと進めば、慎ましい酒場空間。老舗の風格が感じられる。 

ここで味わうべきはまずは「白焼き」だろう。一㎏六~七本のサイズの鰻を背開きにし、串打ちしているのだが、ここまではよくある江戸前の鰻と同じ工程。ただ、ここでは素焼きの工程が省かれる。素焼きをせずに蒸しあげてから、鰻を焼くのである。そうすることで、鰻のクセがなくなるのだという。その特徴が一番に現れるのが「白焼き」。戦後まもなく創業し、川魚専門の販売店を前身とするこの店ならではのこだわりでもある。 

と、同時に初代は、鳥もさばき、販売もしていたといい、鳥料理にも一家言を持つ。 

名物のほろほろ鳥といえば、高級食材と知られており、一流フレンチなどにも卸す岩手の石黒農場から仕入れる。丸鶏のまま店に持ち込まれ、厨房でさばくため、鮮度が違う。刺し身やたたき、串焼きなど、どれをとっても鳥の旨みを逃がさず、ほろほろ鳥の魅力を最大限に活かしきっている。 

飲兵衛の聖地、赤羽の大衆酒場とあなどってはいけない。土用の丑の日に、鰻とほろほろ鳥。なんとも贅沢ではないか。 

<店舗情報>

うなぎと鳥料理 川栄

東京都北区赤羽1-19-16 
営業時間:11:30~14:00(13:30LO)、17:00〜21:00(20:00LO) 
定休日:日曜・水曜

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