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ESSAY

吉田マッスグの酒場のスペシャリテ 東京都・淡路町の【神田まつや】

酒場のカリスマ・吉田類氏が名付け親となり、 酒場好き編集者が、酒場をめぐるり、酒場を語るときにだけ許された酒場ネーム、それが吉田マッスグ。その吉田マッスグが東京を中心とした酒場のスペシャリテを紹介。空間、大将、女将、酒、ロケーション……。酒場のスペシャリテは料理だけにあらず!

カウンターにはアクリルボードが置かれ、いまはコロナ前のように飲めなくなってしまったが、吉田マッスグが懐かしの酒場を回想していく。

神田まつや【東京都・淡路町】

酒場というには少し語弊があるかもしれない。しかし、その雰囲気を知れば、まさに“酒場”というワードが脳裏をよぎるだろう。創業明治17年の老舗蕎麦屋『神田まつや』。その魅力は第一に蕎麦の旨さにあるが、酒飲みにとってここの蕎麦は〆の一品という楽しみにすぎない。

席についたら、まずは「御酒(菊正宗)」を注文、つまみは「焼き鳥」「わさびかまぼこ」「天種」あたりを頼み、蕎麦前(蕎麦が供されるまで、蕎麦屋の一品料理を肴に酒を楽しむこと)をやるのが定石だ。それらをちびちびと楽しみつつ、もう一本「御酒」を頼んだあたりで、蕎麦を注文し、最後の〆として蕎麦をたぐる。長居は無粋とばかりにサッと蕎麦を味わい、席を立つ。そんな粋な蕎麦屋の楽しみ方が、酒飲みを気持ちよくさせてくれる店である。

「いらっしゃいませ~」という独特の節回しも雰囲気抜群である。さらに、大正年間に建てられたという、東京都歴史的建造物に指定される空間で、粋に酒と蕎麦を楽しむ同士たちがひとつの酒場然とした空気をつくっているという共通意識も『神田まつや』の魅力だろう。もっとも“蕎麦屋”であることをいいことに、昼酒を楽しんでも後ろめたさを感じさせないのは、酒飲みにとっては嬉しい限りである。

<店舗情報>

東京都千代田区神田須田町1-13
営業時間:11:00~20:00(LO19:30)、土曜・祝日11:00~19:30(LO19:00)
定休日:日曜

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