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ESSAY

吉田マッスグの酒場のスペシャリテ 東京都・門前仲町の【魚三酒場]

酒場のカリスマ・吉田類氏が名付け親となり、 酒場好き編集者が酒場をめぐる、酒場を語るときにだけ許された酒場ネーム、それが吉田マッスグ。その吉田マッスグが東京を中心とした酒場のスペシャリテを紹介。空間、大将、女将、酒、ロケーション……。酒場のスペシャリテは料理だけにあらず!

カウンターにはアクリルボードが置かれ、いまはコロナ前のように飲めなくなってしまったが、吉田マッスグが懐かしの酒場を回想していく。

魚三酒場【東京都・門前仲町】

開店前から行列ができ、16時の開店と同時に1階はほぼ満席に。お世辞にも広いとは言えない、しかし居心地は抜群に良いコの字カウンターにとまり木を見つけ、壁にずらりと貼られたメニューを眺めながら、瓶ビールをキュッと飲る。この瞬間がたまらない。

メニューの種類はざっと100種ほどはあるだろうか。最安値「あら煮」70円(以前はなんと50円!)を筆頭にまぐろ、しめ鯖、たこ、青柳、かわはぎ、ぶりなどの刺し身類だけでもざっと20種がある。煮魚、焼き魚、天ぷら類も豊富に揃い、初めての客はきっとそれを眺めるだけで目を白黒させることだろう。ビールを飲りながら、この注文を考える時間こそが至福のひとときであり、「『魚三酒場』へやって来た!」と実感させるのである。

もともとは魚屋が初めた酒場ということもあり、こと鮮魚に関しては一家言持つ。店主自ら毎朝河岸へと足を運び、目利きをして仕入れたまっとうな魚がこうして豊富なメニューを彩り、かくして『魚三酒場』の“安くて、旨い”は成立する。開店前の行列もうなずけるのである。

安かろう悪かろうなんてありえない。『魚三酒場』からは、下町の元魚屋の気風の良さがひしひしと感じられる。

<店舗情報>

魚三酒場
東京都江東区富岡1-5-4 
営業時間:16:00~22:00(1F~4Fによって異なる)
定休日:日曜・祝日

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