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脱 “なんとなくワイン選び” Vol.3 – おさえておきたいワイン用ブドウ品種6選

前回の記事では、産地によってワインの味わいに違いが生まるわけを解説しました。

今回はワインの原料ブドウの品種についてです。ブドウの品種は、産地と同じくらいワインの味わいに大きく影響します。「どんな品種があるか」や「どの品種がどんな味わいなのか」をイメージできると、ワイン選びがより洗練されます

ここでは「おさえておきたい基本品種」を6種選抜。品種ごとの特徴を記載しました。


前回までの記事は以下のボタンよりお読みいただけます。


“ワイン用ブドウ品種” とは?

世の中には “ワイン用品種“と呼ばれるブドウがあります。スーパーなどで見かける “生食用の品種(加工せずに食べる目的でつくられる品種)”とどう違うのでしょうか。

“ワイン用品種”は”生食用の品種”に比べ、皮が厚くて種が大きいという特徴があります。皮や種には渋みの元となる成分やワインの味わいに複雑さをプラスする成分がたくさん入っています。

また、”ワイン用品種”は甘みと酸味が強いのも特徴です。前回の記事でも解説したように、甘みが強いとアルコール発酵が活発になります。また、酸味はワインの味わいに欠かせない要素です。酸味が豊かなブドウから造られるワインは料理にあわせやすく、飲み心地のいい味わいに仕上がります。

生食用のブドウ(巨峰やデラウェア、マスカットなど)から造られるワインもあります。しかし、大半のワインはワイン専用の品種から造られるのです。

“黒ブドウ” と “白ブドウ”

“ワイン用品種”には、赤ワインの原料となる”黒ブドウ”白ワインの原料となる “白ブドウ”があります。

黒ブドウ

果皮の色が黒っぽいのが名前の由来です。果皮には “アントシアニン”と呼ばれる色素や “タンニン”と呼ばれる渋み成分が豊富に含まれています。これらが赤ワインの色みや渋みをかもし出します。

白ブドウ

“白”とついていますが、果皮はシャインマスカットのような黄緑色をしています。黒ブドウのような色素がないため、白ブドウからはレモン色のクリアな白ワインが造られます。渋みもなく、酸味や発酵に使われる酵母由来の旨みをよりダイレクトに味わうことができます

おさえておきたい主要品種6選

ワイン用ブドウ品種は全部で1,000種類以上あると言われます。目眩がする数ですが、ワインのプロであるソムリエでも全てを覚えているわけではありません。品種の数はたくさんありますが味わいの傾向ごとにグルーピングでき、各グループの特徴と代表的な品種をおさえておけば、応用がきくのです。

消費者である私たちは、代表的な品種の名前と特徴を頭にいれておきさえすればOK。例えばショップやレストランで「カベルネ・ソーヴィニヨンの味わいが好きなので、似たワインをください」と伝えれば、別の品種であっても味わいの傾向が似ているものを教えてもらえます。

黒ブドウと白ブドウ、それぞれ代表的な品種を3種ずつ紹介します。

黒ブドウ(赤ワイン) 3種

(1) カベルネ・ソーヴィニヨン

世界中で栽培されている、最もメジャーな赤ワイン用品種のひとつ。グラスに注ぐととにかく色が濃く、見た目からしてフルボディ(濃厚で凝縮感の強いタイプのこと)。渋みが多く、濃厚な味わいで飲みごたえ抜群です。カシスやブルーベリーなどの、色の黒い果実の香りがします。人によってはピーマンのような苦味のある青々とした香りを感じます。

【オススメ料理】
ガツンとしたお肉料理にピッタリ!テーキや焼肉、ハンバーグなどの肉の旨みに深みをプラスしてくれます。

【同じ味わいグループの品種】
・シラー
・シラーズ(オーストラリアのシラー)
・メルロー

(2) ピノ・ノワール

超高級ワイン「ロマネ・コンティ」の原料としても有名。栽培が難しく、農家の力量が問われる品種です。ピノ・ノワールから造られるワインの色は透明感のある透き通った赤色。飲み口は比較的軽め。チェリーやラズベリーといった、色の赤い甘酸っぱい果実の風味がします。渋みは控えめで、酸味を強めに感じるタイプが多く造られています。

【オススメ料理】
豚肉や風味の強い鶏肉料理(鴨など)に合わせるのがオススメ。豚の生姜焼きなど、和食にも合わせやすいです。ウォッシュチーズなど、コクのあるチーズにもよくあいます。

【同じ味わいグループの品種】
・マルカットベーリーA(日本を代表する品種)
・ガメイ(ボジョレー・ヌーボーでもお馴染みの品種)

(3) サンジョヴェーゼ

イタリアで盛んに栽培されているブドウ品種です。イタリアンレストランのワインリストには、サンジョヴェーゼのワインが必ずあります。有名なイタリアワイン「キャンティ」もサンジョヴェーゼから造られています。グラスに注ぐと、液色は濃いめ香りにはどことなくオリーブのニュアンスを感じます。渋みと酸味のバランスがよく、陽気なイタリアの雰囲気が漂います。

【オススメ料理】
なんといってもイタリア料理にあわせて欲しい品種。特にマルゲリータやトマトベースのパスタなど、トマトソースとの相性が抜群です。オリーブをおつまみにするのもオススメです。

【同じ味わいグループの品種】
・バルベーラ(同じくイタリアを代表する品種)
・テンプラニーリョ(スペインを代表する品種)

白ブドウ(白ワイン) 3種

(1) シャルドネ

世界で最も多く栽培されている白ブドウ品種のひとつです。有名な白ワイン「シャブリ」や、高級スパークリングワイン「シャンパーニュ(シャンパン)」もシャルドネから造られます。クセが少なく、産地の特徴が味わいに出やすいと言われます。クセのなさゆえに、木樽の香ばしい香りや酵母の旨みを存分に味わうことができます。

【オススメ料理】
酵母の香りや旨みを感じやすいため、同じ発酵食品であるパンやバターとの相性が抜群です。クリームシチューやクロワッサンなどとあわせてみてください。魚介料理にあわせる場合は木樽での発酵・熟成をしていないタイプがオススメです。木樽の風味は魚介の生臭さを際立たせてしまうことがあるので、要注意。

※シャルドネはクセが少なく産地や醸造方法の影響をかもし出すタイプの品種なので、似た味わいの品種は割愛します。

(2) ソーヴィニヨン・ブラン

世界的にメジャーな白ワイン用の品種です。フランスやニュージーランド産のものが有名。ソーヴィニヨン・ブランから造られるワインには柑橘類のような特徴的な香りがあります。その香りは “カシスの芽”や “猫のおしっこ”に例えられることも…。日本人には馴染みのない表現ですが、一度体験すると強く印象に残る香りです。スッキリとした飲み口で、お料理に合わせやすい品種です。

【オススメ料理】
爽やかな柑橘系の香りが魚介を使った料理とよくマッチします。カルパッチョやお寿司など、生魚に合わせるのもオススメです。スッキリとした味わいなので、料理もさっぱり系をチョイスしてください。

【同じ味わいグループの品種】
・甲州(日本を代表する白ブドウ品種)

※甲州は、柑橘系の香りは少し弱め。代わりに酵母由来の旨みを強く感じるので、出汁のきいた和食に合わせるなら甲州をチョイスするとハズレなしです。

(3) リースリング

ドイツやフランスのアルザス地方など、寒い地域で栽培されている白ブドウ品種です。特徴は華やかな甘い香りです。桃のようなかわいらしいフルーティな香りに魅せられてファンになる人も大勢います。反面、味わいは辛口でスッキリ系。寒い地域で育つブドウなので糖度が控えめになり、酸味が多く蓄えられるのです。

【オススメ料理】
華やかな香りとしっかりめの酸味が、白身魚と好相性。淡白な白身魚料理に華やかさをプラスしてくれます。ハードタイプやセミハードタイプのチーズにもよくあいます(「コンテ」など)。ポクポクした食感のハードチーズにリースリングの甘い香りを合わせて楽しんでみてください。

【同じ味わいグループの品種】
・ゲヴュルツトラミネール(ドイツワインに多い品種)

※ゲヴュルツトラミネールはライチのような香りがする白ワイン。ナッツなどのおつまみに合わせてゆっくり楽しむのがオススメです。

ワインラベルで品種を読み解く

ここで脱 “なんとなくワイン選び” Vol.1に載せたワインラベルを見てみます。

表面(写真向かって左側)のラベルに「SYRAH」(シラー)と記載があります。これがブドウ品種です。シラーということは、前述した「カベルネ・ソーヴィニヨン」と同じ味わいグループの品種なので、「渋みが多く、濃厚な味わいなのかな」と想像することができます。

このように、ワインラベルに書かれている品種名からワインの味わいをイメージしつつソムリエに確認すると、より自分好みのワインに出会う確率が上がります。

ワインによっては複数のブドウ品種がブレンドされており、ラベルに品種名が書かれていないことがあります。その場合、私たち消費者には品種を把握することが困難なので、深追いせずにソムリエに聞いてしまいましょう。

最後に

今回解説したブドウ品種ごとの特徴に、脱 “なんとなくワイン選び” Vol.2で解説した産地の特徴が組み合わさって、ワインの味わいが形成されます。こう言うと難しくとらえられがちですが、シンプルに「自分の好きなワインはどういう味わいか」で産地と品種をピックアップしてみてください。

「ブドウ品種ごとの味わいを感じてみたい」という方には、安価な “品種別の飲み比べセット”がオススメです。有名なのはチリの「コノスル」というブランド。ソムリエ試験の勉強用にとソムリエのタマゴたちにも人気のある、お得なセットです。機会があったらぜひお試しください。

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