定番飾りだけじゃない、家族で作ってこれからの定番に。
里山に移住したのをきっかけに、犬の散歩の折に見つけた野草を日常的にインテリアに取り入れるようになった母が、いつしか始めた卓上の正月飾り。私にとって、家族にとって、我が家の「定番」になっています。
我が家では、家にある使わなくなった小鉢や湯のみ、升などを花器として使い、松や羊歯(シダ)、南天などを生けたオリジナルの正月飾りをいくつか作り、自宅に飾るものとは別に、年末年始のちょっとした頂き物のお礼にプレゼントしたり、友人宅への手土産に添えたり…その年によって臨機応変な使い方をしています。
母の定番はいつしか、娘である私の定番となり
日本では古来より「その年の福をもたらす年神様をお迎えする」という考え方があります。その年神様を気持ちよくお迎えするために、大掃除や飾り付けをして新年を迎えていました。
日本を離れ海外で暮らしていた20代、新年を迎えるカウントダウンパーティはあれど、お正月らしい準備が無い年末はどこか寂しくもあり、新年を迎えた気がしなかった思い出があります。HAPPY NEW YEARと描かれたキラキラした飾り付けを施してみても、なんだかわびしさすら感じてしまいました。そんな時、知らず知らず自分のなかに新年を迎えるための定番があったことに、日本を離れて気づかされました。
飾りには意味があり、役割がある正月飾りだけれども
近年では、お正月を迎える雰囲気を楽しむ意味で飾り付けるご家庭もあれば、昔ながらの風習で一通りのお正月飾りを飾るご家庭、一部だけを飾るご家庭と選択肢は様々です。マンションの玄関は共用部分のため門松を飾ることができない場合もありますし、スペースに余裕のないご家庭では小さなお正月飾りをちょこっとテーブルや玄関に飾ってお正月気分を味わう。最近ではモダンにアレンジされた正月飾りが売られるようにもなりました。インテリアに合わせたお気に入りを探すのも楽しいものですが、でもせっかくなら、今年は手作りしてみてはいかがですか?
子供と一緒に思い出の1ページを
ご紹介する卓上正月飾りは難しい作業はありませんので、大人と一緒であれば小さなお子さんでも作れます。我が家では、娘が幼稚園の頃から一緒にお正月準備を楽しんでいます。ついつい慌ただしく過ごしてしまいがちなこの時期、親子で向き合い新しい年を想いながら飾りを作るこの時間は、お子さんにとってもきっと冬の思い出の1ページになると思います。
皆でわいわい、1人でじっくり、新年に向けての飾り作り。心にもお部屋にも、ちょっと特別で新しい風が吹くかもしれません。手作りしたお正月飾りを家族一緒に睦まじく囲みながら、新年の一時を過ごしてみてはいかがですか。
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