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奄美小噺 Vol.9 冷やして食べる!?奄美のおかゆ

夏休みも終わり、9月に入ってもまだまだ暑い日が続きますね。夏の疲れも出てくる時期です。食欲が落ちたり疲れやすくなったときに島人がよく食べる「小豆粥」について紹介します。

奄美のおかゆ『小豆粥』

一般的にお粥というと「風邪をひいた時などにあったか〜いのをフーフーしながら食べるもの」だと思いますが、島人がこの時期によく食べる「小豆粥」は氷を入れたり冷蔵庫で冷やしてサラサラ〜っと食べる夏の食べ物です。奄美のスーパーではお惣菜のコーナーに冷やした小豆粥がカップに入って売られています。

夏場の集落の作業や行事で人が集まる時には鍋いっぱいに小豆粥を作り、そこに氷をたくさん入れてキンキンに冷やします。作業を終え汗をかいたおじさん達が、冷たい小豆粥を掻き込んで食べる光景を子供の頃はよく目にしていました。その当時の私は「冷たいお粥なんておいしくなさそう。大人はよくおいしそうに食べれるなぁ…」と思いながら見ていたのを覚えています。奄美では冷たい小豆粥に島らっきょうの塩漬けや、パパイヤの漬物を添えて食べるのがメジャーな食べ方です。

子供の時は食わず嫌いをしていた小豆粥でしたが、大人になってから夏になると冷たい小豆粥をふと思い出すようになりました。特に今年は梅雨が短く暑くなるのが早かったため、私は早々と夏バテ気味になってしまい無性に島の小豆粥が食べたくなりました。そこで今年初めて自分で作ってみました!

作り方はとても簡単で、先に小豆を1時間ほどコトコト煮て、次にその小豆の煮汁に水を加え、お米と一緒に今度は約40分ほどコトコト煮るだけ。煮るのに時間はかかりますが、キッチンに小豆の優しい香りが漂いそれだけで癒されました。出来立ての温かい小豆粥はもちろんおいしいのですが、冷やしてから食べると不思議なことに小豆がより甘く感じられてビックリ!冷やして食べるおいしさに初めて気づくことができました。

私は子供の頃この小豆粥を食わず嫌いしていたんですが、我が家の子供たちは気に入ったようでとても喜んで食べていました。夏の暑い日には普通の白ご飯より冷たい小豆粥の方が食べやすいらしく、普段あまり朝食を食べたがらない長女も小豆粥だとサラッと食べてくれました。

小豆粥の効能

食養生や薬膳では、小豆は体内の毒素を排出しホルモンバランスを整える食材とされています。小豆粥の効能を調べてみると、栄養面でも夏に食べるのにもってこいの食べ物だということが分かりました。

小豆粥にはビタミンB1が多く含まれており疲労回復効果が期待でき、夏バテした身体にとても合うと思います。また肝機能を高める効果があると言われているサポニンや、赤ワインの1.5倍ものポリフェノールが含まれており、これらの抗酸化物質が生活習慣病の予防やアンチエイジング効果が期待できます。またポリフェノールは夏に浴びた紫外線で荒れた肌やシミにも効果的と言われているので、女性には嬉しい効能がたくさんあるみたい!

奄美では昔から夏に食べられてきた小豆粥。島では小豆の収穫時期が本州よりも少し早く7〜8月に収穫されるため、昔から夏の暑い時期に小豆粥を食べていたのだと思われます。自然の摂理や先人たちの知恵は、理にかなっていることが多く本当に驚かされます。

小豆粥の作り方は簡単ですが時間がかかるので、もっと手軽に食べたい!という人にはレトルトの小豆粥もオンラインストアで販売されているのでそちらもオススメです。

冷たい小豆粥を食べて夏の疲れを癒しながら、この残暑も元気に乗り切りたいですね!

小豆粥が購入できるサイト

奄美産直いっちば

〒894-0068 鹿児島県奄美市名瀬浦上町48-1-2F
営業時間:9:00-17:00(土・日・祝休)
TEL:0997-69-4681

奄美産直 いっちば (https://icchiba.com/c/shimashoku/19AAB2TBZZ-012

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