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奄美から想いを届けるラジオ「あまみエフエム ディ!ウェイブ」

「うがみんしょうらーーん!!」今日もラジオから笑い声と共に元気な島口(シマグチ)が聞こえてきます。元気な島の子供達からお年寄りまで、島で生活するみんなの声が聞こえてくる島のラジオ。ひとたびラジオをつけると、奄美の風が吹いてきます。

今回は島人に寄り添うラジオ「あまみエフエム」を紹介したいと思います。

島人のラジオ「あまみエフエム」

「シマッチュの、シマッチュによる、シマッチュのためのラジオ」と掲げ、2007年5月1日から放送が始まりました。奄美のニュースやイベント情報、奄美出身のアーティストがパーソナリティとなった番組があったり、奄美の集落(シマ)へ出向いてシマの人たちに直接インタビューをする番組など、あまみエフエムにはいろいろな番組があります。島の子供からお年寄りまでいろんな年代の人がゲストとして出るので、子供達の元気な声からお年寄りの何を言ってるか分からない難解な方言まで聴こえてきます!(笑)

島人みんなが主役になれる、島への愛が詰まったラジオです。

実家の父と母はいつもあまみエフエムを聞いています。父の車の中はいつもあまみエフエム。母も仕事をしながらあまみエフエムを聞いていることが多く、島人の生活の中にすっかり溶け込んでいます。

奄美へ帰省して空港から実家へと向かう車の中で、窓の外を流れる島の景色をぼーっと眺めながらあまみエフエムを聴いていると「あぁ、島へ帰ってきたなぁ・・」としみじみ感じます。

数年前のことになりますが奄美へ帰省している時、台風で停電になったことがありました。(私の実家がある集落は台風がくるとすぐ停電してしまうのです。。泣)

暗い家の中で両親や子供たちとラジオを聞いていたのですが、台風情報を淡々と放送するのではなく、リアルタイムな通行止めの状況や、島のリアルな被害状況など詳しく放送していたあまみエフエムを聞いてとても助かったのを覚えています。また、そんな時にラジオから聞き慣れた声が聞こえてくるととても安心するんだなぁと感じ、あまみエフエムを聴きながらホッとしました。

島人みんながリスナーでもありパーソナリティー

あまみエフエムのマスコットキャラクターと言っても過言ではないメインパーソナリティーの「渡陽子さん」。名前の通り太陽のように明るく、軽快な島口でのお喋りがとても面白いんです。シマの子供たちやおじいちゃんおばあちゃんに「はげはげ〜〜!」と方言全開、島訛り全開でインタビューをしている様子を聴いていると自然と笑顔になります。

あまみエフエムのトレードマークでもある緑のポロシャツを着て取材をしている姿をたまに見かけるのですが、面識がなくても「陽子さーん!!」と声をかけたくなります(笑)

あまみエフエムのメインパーソナリティは陽子さんの他に「久米蘭さん」もいらっしゃいます。久米さんも元気なお姉さんで、あーはっはっは!!!と大きな楽しそうな笑い声を聴くとこちらまで元気をもらえます。他にも、サポートパーソナリティや地域のボランティアのパーソナリティを合わせて現在10人ほどパーソナリティがいるそうです。

あまみエフエムにはふたつのスタジオがあります。ひとつは奄美随一の歓楽街「やんご」と呼ばれる名瀬の屋仁川通りのライブハウスの2階にあり、もうひとつは奄美のディープなスポット「末広市場」の中にあります。この末広市場、戦後の奄美の台所を支えた市場であり島の歴史を感じる場所です。一歩足を踏み入れるとタイムスリップした感覚になります。末広市場のサテライトスタジオでは、放送中の様子を外から見ることができます。スタジオのすぐ横に駄菓子屋が併設されており、タイミングが合えばお菓子を選びながら放送中のスタジオを見学することもできるんです。私も何度か行ったことがあるのですが、なかなかタイミングが合わず放送中の様子は見学したことがないんです。

いつも娘たちが駄菓子を買うのを楽しみにしているので、次に帰省した時には放送中に行ってみたいと思います。

まさかのラジオ出演!?

これまであまみエフエムの紹介をしてきましたが…なんと嬉しいことにこのブラトラの記事を書いていることがきっかけで渡陽子さんとご縁が繋がり、あまみエフエムへの出演が決まったのです。2023年11月12日、お昼の「ラジオレター」というコーナーに出演させてもらいました!

あまみエフエムはローカルなラジオとはいえ、出演が決まった時からドキドキしていました。人と顔を合わせて話をするのは好きだけど電話は苦手…それなのに電話でのラジオの出演。ちゃんと喋れるかなぁ…ととても不安になっていたのですが、打ち合わせでコーナーを担当している久米さんとお話をした時に、とても優しく色々教えてくださり初めてお話するのに前から知り合いだったような親しみを感じて「あ、久米さんとだったら友達と喋るような感じで喋れるかも!大丈夫な気がする!」と思えてホッとしました。

事前打ち合わせで、最後に「島にいる伝えたい人へ向けてのメッセージ」を聞くので考えておいてくださいね〜と言われていたので、島にいる両親と、帰省した時にいつも遊んでもらっている甥っ子や友人に向けて娘たちからメッセージを言ってもらおう!と決めました。

娘たちにラジオの最後に2人でメッセージをお願いね!と言うと「えぇー!?」と驚きながらも、とても嬉しそうに2人でどんなメッセージを言うか紙に書いたり一生懸命考えて練習していました。

いよいよ本番当日!少し緊張しましたが、実際に始まってみると久米さんと楽しくお喋りしているような感覚になり、自分でも想定していたよりはちゃんと喋れたような気がします!(たぶん…笑)

とてもナチュラルにいろんな事を聞いていただき話を進めてくださって、久米さんに本当に感謝です。久米さんとお話をする中で、今の50〜60代くらいの奄美出身の方たちは自分が「奄美大島出身である」ということが恥ずかしく、島の外に出た時に「奄美出身」となかなか言えなかったという話があり、そんな時代があったのか!!と驚きました。

私は「奄美大島出身である」ということを誇りに思っているし、むしろ自慢であり私のアイデンティティの1つになっています。

このように思えるのは、奄美がこんなに「素敵な場所である」ということを先人たちが外へ発信し、それが認知されてきているからなんだ・・と改めて実感しました。

私もそんな先人たちのように少しでも奄美の素敵なところを発信して、島を出て頑張ろうとしている人や島にいる人にもっと「奄美出身」であることを誇りに思ってもらえるように、これからも少しずつでも奄美のことを発信していきたい!と強く思いました。

普段インタビューなんてされることがないので、久米さんとお話をしながら改めて自分の想いと向き合うきっかけを作ってもらえてとても嬉しかったです。コーナーの最後に娘たちもしっかりと2人でメッセージを言うことができ、両親や甥っ子、友人にもとても喜んでもらえました。本当に楽しい時間を過ごすことができました!

あまみエフエムのみなさま、ありがっさまりょうた〜!!!(ありがとうございました!)

あまみエフエムを聴く方法

奄美にいなくても日本中どこにいてもあまみエフエムを聴けるんです!

「リッスンラジオ」というアプリをダウンロードして、あまみエフエムを選択するとすぐに聴けるようになります。いつでもどこでも奄美を感じることができますよ!

■リッスンラジオ

https://listenradio.jp/

■あまみエフエム

http://www.npo-d.org/index.html

これまでを振り返って

これまで「奄美大島」に関する記事を2021年から約30本近く投稿してきました。振り返ってみるとそんなに書いたっけ!??と自分でも驚きます。ブラトラの記事を通して「奄美」に関して勉強になることが本当にたくさんあり、「奄美大島」について発信しながら、私自身奄美への知識や想いを深めてきてきました。知っていたつもりで本当の意味がよく分かっていなかったり、知れば知るほどまだ知らない魅力がたくさんある自分の地元「奄美大島」。自分のルーツを深掘りしてきた2年間でした。

それと同時に「今」の私の事も発信してみたいなぁという気持ちも生まれてきました。「今」の私が好きなモノやコト、日々の生活の中で感じることも大事にしていきたい。「過去」も「今」も大事に向き合いたいと感じるようになりました。

そこで、2024年からは「奄美大島」のことはもちろんのこと、日々の生活の中で大事にしているモノやコト、想いなども発信していけたらと思っています!

ゆっくりでマイペースな私の記事を、2023年も1年間読んでくださってありがとうございました!本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

「とうとがなし」

文:佑美 イラスト:Yu Ikari

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